2020年5月29日金曜日

週末ポートフォリオ 【20200529】とまとめ

週末ポートフォリオ 【20200529】とまとめ

★長期
①4390ips
 1171円⇒・・・・⇒1220円⇒1282円⇒1217円⇒1185円⇒1157円⇒1290円⇒1501円⇒1526円⇒1192円⇒1102円⇒745円⇒765円⇒817円⇒795円⇒923円⇒947円⇒877円⇒988円⇒1159円⇒1270円⇒2265円⇒2383円

★中期

なし
  
★高配当
①5857アサヒHD
 2141円⇒・・・・⇒2744円⇒2713円⇒2833円⇒2747円⇒2738円⇒2664円⇒2736円⇒2446円⇒2135円⇒1968円⇒2380円⇒2119円⇒2297円⇒2319円⇒2314円⇒2448円⇒2575円⇒2683円⇒2685円

②2914 JT
 2301円⇒・・・・⇒2415円⇒2414円⇒2318円⇒2316円⇒2301円⇒2276.5円⇒2268.5円⇒2112.5円⇒1957.5円⇒1905円⇒2018円⇒1911円⇒1990円⇒1980.5円⇒2022.5円⇒1981円⇒1970.5円⇒2009.5円⇒2006円⇒2137.5円

③9927 ワットマン
 1650円⇒1595円⇒1857円⇒1957円

④8968 福岡リート
 72500円⇒103600円⇒98300円⇒102900円⇒104500円⇒106900円⇒108000円⇒122800円⇒114100円⇒122800円⇒126700円

⑤8964 フロンティア不動産投資法人
 282100円⇒310000円⇒316000円⇒300500円⇒298200円⇒325000円⇒314000円⇒326500円⇒350000円

⑥8977 阪急阪神リート
 128700円⇒132700円⇒136100円

⑦8316 三井住友フィナンシャルグループ
 2837.5円⇒3119円
            
★短期持越し 
なし

値動きは週の終値ごと。


【まとめ】

★長期
4390 ips 
 出来高をこなしながら、強い勢いを保持している。

★中期
なし

★高配当
・ワットマンをさらにまた買い増し。
・リートもちょこちょこ増し。

★短期


~週末雑感~
ipsの値動きが激しいが、強さを維持。年初来高値更新が続く。
では、また来週。

2020年5月22日金曜日

4390 ips 本決算と今期予想について

第1 はじめに

  覚えているだろうか?
  昨年5月15日、本決算資料で出た
  「売上200億、経常利益50億は5年での実現を目指す」という記述を。
  


 
  あれから、一年経った。
  今年の5月15日発表された今期の予想ガイダンスは以下のとおりである。

  見よ、このコロナの影響の中で、激動するフィリピンの中で奮闘するipsの姿を。
  目標に向かって先はまだ遠いが、それでも前年比でみると凄まじい成長である。

 今日は決算を振り返るとともに、今期予想の数字の中身と、ipsの戦略をできるだけわかりやすく説明してみたい。

第2 前期決算の振り返り
 
 前期決算の数字は↓のとおりである。

 結果として、全てにおいてプラス成長であることはもちろんとして、売上と営利は二桁成長を実現し、純利益については通期予想も超えた。

 前期は、火事があったり、海外通信事業でミンダナオ島で回線の敷設が遅れたり、在留フィリピン事業が足を引っ張ったり、と色々とハプニングもあったものの、その他の事業の成長でカバーしながら二桁成長を実現した。
 
 十分評価してよい内容であろう。

第3 今期の予想について
 そして、今期である。 
 今回も、いつものように、大谷シートを使って、新しいキーワードとともに整理してみた。セクター毎に分析してみたい。
 赤く表示されているところが、トピックスというか、前回より変わったところである(あと在留フィリピンで消したものが少々)。
 

1 海外通信事業
 今期の目玉である。
 売上は1271⇒3100 (+143.8%)
 営利は479 ⇒885  (+84.7%)
  
 なぜ、こんなに売上と営利が伸びたのか?

① 国際海底ケーブル
 これは5月7日に発表された国際海底ケーブルによるものが大きい。
  
 私の前回のブログでも書いたが、海底ケーブルに関しては、皆が想定しているよりも、より大きな投資であることが強く予想される。個人的には30億を超えているのではないかと推測しているところである。
 
 今回、ipsの今期予想をみて、「あれ?上期の売上が多くて、下期の売上が少ないのはおかしくないか?もしかして一時的な売上でもとに戻るのではないか?」と不安を抱いた人もいるかもしれない。

 しかし、資料によれば、「契約が確実に見込める案件の一部について、使用権の代金の一部を受領することを見込んでいることによります。(当社では、入金があった分を売上に計上する方針であるため)」とのことである。安心してほしい。

 目まぐるしく変わるフィリピンでは工事の進捗が遅れたりすることは日常茶飯事である。その中で入金や契約が思った以上に遅れることもある。それゆえに、確実に見込めるものを計上したのが今期予想である。
 
 海底ケーブルの取得により、ipsでは「通信設備のシェアリング」というスキームで新たなビジネスが始まった。詳細は前回の私のブログを見てほしい。⇒ブログ

 今後の計画として

 
 これをみると、私にはDito(チャイナテレコム)やgoogleといった企業が思い浮かぶが、複数の大手事業者が今後顧客となる可能性があり、提案をかけていく計画であることがわかる。

 とにかく、非常に楽しみである。

② フィリピン国内の海底ケーブル 
 さらにさらに、今回、決算短信では、フィリピン国内を結ぶ海底ケーブルの敷設を検討され、調査費用を1億予定していることが発表された。
 5G構想と同じくスケールの大きな話であるが、また一つ、新しい種がまかれている。
 
 こちらは長い目で見てゆっくり待とう。

③ ミンダナオの2300キロネットワーク
 海外通信事業といえば、もう一つの戦略、地方への進出である。
 もともとはこちらが売上向上の本命であった。

 もともと前期の4Qで完成予定であったが、工事の遅れにより間に合わなかった。
 コロナの影響も大きいようであるが、リングの完成に目途が着いたようである。
 今期は、ミンダナオの2300キロにも及ぶ自社ネットワークの工事の進捗にも注目である。
 


 コロナの影響はあったと思うが、徐々に進んでいるようである。こちらも完成すれば発表されると思うので、楽しみに待ちたい。

2 フィリピン国内通信事業
売上 前期864⇒今期1550(+79.3%)
営利 前期73 ⇒今期330 (+350.3%)

もともと売上はすさまじい伸びと成長であったが、とうとう、利益レベルでもipsに貢献し始めた。

① ストックビジネス
フィリピン国内通信事業は、法人向けのブロードバンドサービスで、法人と契約してインターネットの通信量をもらうストックビジネスである。

大手通信事業者2社のネット料金が高いので、その半額ぐらいの料金でかつ高品質でネットを提供して営業しまわっているのをイメージする感じである

コロナの影響を2カ月受け、新規営業はままならない状態になっているであろう。ただし、ストックビジネスがゆえに売上がなくなることはないので、スピードの問題はあれどもあまり心配していない。

② 5G
さらに、楽しみなのが5Gである。
前にも述べたが、今年の1月24日、3.6~3.8GHzの周波数帯の割り当てを受けた

5Gの割り当てを受けた意味については、こちらから

スペインでは262億というすさまじい金額で落札されたこの周波数帯をタダでフィリピンから割り当てを受けた。
日本でこの部分の割り当てを受けたのは、ドコモとKDDIである。時価総額でいえば、地球とミジンコの差である。

どうも、この5Gについては、あまりまだ市場から評価されていない。
数字が出ていない段階だからであろうか。

ただ、この5Gには、WiFi,5G基地局シェアリング構想、ラストワンマイル、そして携帯事業者への参入構想という具体的なビジネスの計画があり、まさにフィリピンのソフトバンクになるのではないかと思わせる壮大な計画がある。

ゆっくりと花開くのを待ちたい。

3 国内通信事業
 売上 3303⇒3400(+2.9%)
 営利 338 ⇒380 (+12.1%)

 国内通信事業は、日本国内の通信事業である。
 利益率はそれほどではないが、売上数字が全セクターの中で一番大きい。前期は売上+14%、営利+26%とipsの数字を引っ張っていった。
 いつも予想レベルではあまり伸びが期待されていないのに、なぜか結果を出すというセクターである。
 
 コロナの影響で、テレワークが増えて通信・通話トラフィックが増加して追い風である。
 
 今期もなんだかんだで頑張ってほしい。

4 在留フィリピン人関連事業
 売上 196⇒180(-8.4%)
 営利 -89 ⇒5   (黒転)
 
 日本国内に居住しているフィリピン人を対象にした部門である。
 介護施設などへの紹介を経て、仲介手数料が売上となる。
 
 在留フィリピン人関連事業については、赤字が拡大してipsの足を引っ張っていたが、今回、フリーペーパーの終了などいくつかの事業が終了した。

 売上が変わらないのに、営業利益が増えるのは、事業を縮小しているからに他ならない。
 
 個人的には、ipsを昔から支えてきた事業ではあるが、時代に合わなくなってきている事業でもあり、今後の発展は難しいのではないかと思っていた。

 大きく伸びている部門により多くの資源を割いて、赤字部門は縮小する。これは前向きの撤退である。

5 医療・美容事業
 売上 872⇒670(-23.2%)
 営利 268⇒100(-62.7%)
 
 フィリピンではレーシックでナンバー1の実績を誇る。眼科と美容外科の病院を運営している。

 悔しいが、コロナのロックダウンにより、2カ月間閉院していた。
 医療美容事業は3カ月遅れの計上のため、3月休業分は1Qに、4~5月休業分は2Qに大きく影響する。
 その影響を踏まえてのこの数字である。

 医療・美容事業はipsの事業の中でも大きく伸び続けていた事業であり、今回さらなる成長のために3院目をボニファシオグローバルシティにオープンした。
 オープンした直後のロックダウンであったために影響をもろに受けた形になったのである。

 ただし、今期はコロナ休業でやむを得ないとしても来期は絶対に今期よりも大幅に良い
 
 今はまだフィリピンでは予防医療にはあまり注目されていない。
 そこで、日本から人間ドッグを今後導入する予定であることが昨年発表された。

 予防医療の文化をフィリピンに根付かせることができれば、フィリピン人の健康寿命にも大きく貢献できる。

 この部門だけで、フィリピンで上場準備を始めることも決定した。
 
 コロナからの復帰を楽しみに待ちたい。

第4 最後に
 フィリピンは、著しく経済が成長している一方で、ハプニングも起こる。
 決算短信を読んで「なんでこんなにリスク事項が多いの??」と思った人もいるかもしれないが、それが魅力的な市場であるフィリピンでビジネスをすることのリスクである。

 いつ、何が起こるか分からないけれども、大きく成長している。
 その中で「通信インフラ」という、人々の暮らしに直結する大きな業界に挑んでいるのがipsである。
 特にフィリピンの地方におけるインターネットの整備は、住民の生活水準を切り上げ、貧困を救う手助けにもなり、大きな社会的意義がある。

 ipsがわたりあっているのは、時価総額5000億円以上のPLDTやGlobeである。
 わずか時価総額279億、小さな会社が大きな市場で奮闘している姿には夢がある。

 今回の決算では、国際海底ケーブルの部分にスポットが当たって注目を集めたが、夢の種はたくさんまかれている。
 是非、今回ipsに興味をもった機関投資家と個人には、これから長い目でみて応援してほしい。


 






週末ポートフォリオ 【20200522】とまとめ

週末ポートフォリオ 【20200522】とまとめ

★長期
①4390ips
 1171円⇒・・・・⇒1220円⇒1282円⇒1217円⇒1185円⇒1157円⇒1290円⇒1501円⇒1526円⇒1192円⇒1102円⇒745円⇒765円⇒817円⇒795円⇒923円⇒947円⇒877円⇒988円⇒1159円⇒1270円⇒2265円

★中期

なし
  
★高配当
①5857アサヒHD
 2141円⇒・・・・⇒2744円⇒2713円⇒2833円⇒2747円⇒2738円⇒2664円⇒2736円⇒2446円⇒2135円⇒1968円⇒2380円⇒2119円⇒2297円⇒2319円⇒2314円⇒2448円⇒2575円⇒2683円⇒2685円

②2914 JT
 2301円⇒・・・・⇒2415円⇒2414円⇒2318円⇒2316円⇒2301円⇒2276.5円⇒2268.5円⇒2112.5円⇒1957.5円⇒1905円⇒2018円⇒1911円⇒1990円⇒1980.5円⇒2022.5円⇒1981円⇒1970.5円⇒2009.5円⇒2006円

③9927 ワットマン
 1650円⇒1595円⇒1857円

④8968 福岡リート
 72500円⇒103600円⇒98300円⇒102900円⇒104500円⇒106900円⇒108000円⇒122800円⇒114100円⇒122800円

⑤8964 フロンティア不動産投資法人
 282100円⇒310000円⇒316000円⇒300500円⇒298200円⇒325000円⇒314000円⇒326500円

⑥8977 阪急阪神リート
 128700円⇒132700円

⑦8316 三井住友フィナンシャルグループ(NEW!)
 2837.5円
            
★短期持越し 
なし

値動きは週の終値ごと。


【まとめ】

★長期
4390 ips 
 今までに見たことがない驚愕の値動き。
 決算後の水準訂正で2連続ストップ高となり、その後も押し目をつけながらも勢いは強い。決算のブログは別にまとめている途中。

★中期
なし

★高配当
・ワットマンをさらにまた買い増し。
・新たに三井住友FGを組み入れ。どこか銀行系を1つは欲しいなと思ってて配当利回りで選んでこれにした。

★短期


~週末雑感~
とにかくipsの値動きが凄まじく、一気に年初来高値となった。
苦しい時期が続いたが、水準訂正で大きく跳ねた。
願わくば、今回の水準訂正で多くの機関投資家の目にとまって買い候補に入れてほしい。

では、また来週。

2020年5月16日土曜日

週末ポートフォリオ 【20200515】とまとめ

週末ポートフォリオ 【20200515】とまとめ

★長期
①4390ips
 1171円⇒・・・・⇒1220円⇒1282円⇒1217円⇒1185円⇒1157円⇒1290円⇒1501円⇒1526円⇒1192円⇒1102円⇒745円⇒765円⇒817円⇒795円⇒923円⇒947円⇒877円⇒988円⇒1159円⇒1270円

★中期

なし
  
★高配当
①5857アサヒHD
 2141円⇒・・・・⇒2744円⇒2713円⇒2833円⇒2747円⇒2738円⇒2664円⇒2736円⇒2446円⇒2135円⇒1968円⇒2380円⇒2119円⇒2297円⇒2319円⇒2314円⇒2448円⇒2575円⇒2683円


②2914 JT
 2301円⇒・・・・⇒2415円⇒2414円⇒2318円⇒2316円⇒2301円⇒2276.5円⇒2268.5円⇒2112.5円⇒1957.5円⇒1905円⇒2018円⇒1911円⇒1990円⇒1980.5円⇒2022.5円⇒1981円⇒1970.5円⇒2009.5円

③9927 ワットマン
 1650円⇒1595円

④8968 福岡リート
 72500円⇒103600円⇒98300円⇒102900円⇒104500円⇒106900円⇒108000円⇒122800円⇒114100円

⑤8964 フロンティア不動産投資法人
 282100円⇒310000円⇒316000円⇒300500円⇒298200円⇒325000円⇒314000円

⑥8977 阪急阪神リート(←NEW!)
 128700円
 
            
★短期持越し 
なし

値動きは週の終値ごと。


【まとめ】

★長期
4390 ips 
 15日に本決算が出た。このコロナの中、個人的には超絶ガイダンスと十分評価できる内容だったと思う。
 本決算については、資料が出た後にまた別個にブログでまとめたい。
 
★中期
なし

★高配当
・ワットマンをまた少しずつ買いまし。
・リートで阪急阪神リートを組み込み。

★短期


~週末雑感~
とにかく今週はipsの決算に尽きる。
19時15分まで出なかったのでどうなることやらと思っていたが、いざ出てみるとものすごい決算だった。ロックダウンで医療美容、フィリピン国内通信が止められるなかで、海底ケーブルの影響が非常に大きかったと思う。
来週が非常に楽しみ。

2020年5月9日土曜日

4390 ips  国際海底ケーブルと海外通信事業

1 はじめに
 
 コロナで自粛期間が続いている。
 日本は自粛止まりだが、フィリピンはロックダウン(正式にはECQ(強化されたコミュニティ検疫)と呼ぶ)により、3月17日から5月15日まで、外出禁止となっている。
 これによって、ipsの美容医療の病院事業が2カ月間閉鎖となっている。また、外出禁止ということで、フィリピン国内通信事業の新規営業獲得はままならない状態であろう。
 もっとも、ipsのメインは通信事業であり、通信事業自体は止まることなくサービスを提供し続けている。また、外出禁止により通信の需要が大きく高まっているため、追加の発注もあり売上に加わっているようである。

 そのような中、5月7日にIRが出た。

「国際海底ケーブルの使用権の取得」「使用権の一部提供に伴う収益計上」に関するお知らせである。
 リンクはこちら
 ↓↓
 固定資産の取得(国際海底ケーブルの使用権の取得)及び当該使用権の一部提供に伴う収益計上に関するお知らせ

 収益計上という言葉で、「何かの売上があがるんだな」ということはわかるとおもうが、国際海底ケーブルの使用権の取得と言われても「??」な人も多いと思う。私もipsのIRに質問して回答をもらうまで勘違いしていた。
 今日は、できるだけ噛み砕いて、分かりやすく説明してみたい。

2 海外通信事業のお話
⑴まずセグメントを分けて間違えないようにしよう。
 ipsには、①海外通信事業②フィリピン国内通信事業③日本国内通信事業④在留フィリピン人関連事業⑤医療・美容事業の5つがあるが、 
 今回のIRは、基本的に①海外通信事業のお話である。ちょっと②のフィリピン国内通信事業も絡んでくる。
 
⑵海外通信事業は、基本的にフィリピンのケーブルテレビ向けにマニラー香港間の回線をリースして収益を上げている。
 日本で言うジェイコムのようなケーブルテレビに対して、ケーブルテレビの顧客がインターネットが使えるように他から回線を仕入れて、それを転貸しているような感じである。
 これまで一定の帯域量について仕入れて、これをケーブルテレビに転貸して、インターネットを使う量が増えて足りなくなったらまた仕入れて転貸して、を繰り返して売上を上げてきた。


 ちょっとイメージがつきにくいかもしれないが、
 要するに「ケーブルテレビがインターネットを使えるように、回線を転貸して売上を上げている」というイメージである。
 
 そして、直近の海外通信事業の実績をみると



 3Qまでで、売上が9億5100万円、利益が3億5900万円。
 利益率は高いものの、徐々に売上が落ちている状況であった。
 売上をこれから伸ばすために、戦略として地方に目を向け、ミンダナオ島にサービスを提供しようと今工事が進んでいることは以前ブログに書いたとおりである。
 
⑶ ビッグチェンジ!
 今回の国際海底ケーブルのIRU(破棄しえない使用権)の取得は、地方へ進出する戦略とは全く別の観点のものである。
 今回の海底ケーブル取得により、ビジネスモデルが大きく変わり、今まで大手2事業者の属国のような立場であったipsが大きく立場を変える可能性を生み出した。
 

3 何が大きく変わるのか
⑴ 私の勘違い
 まず、今回私が勘違いしていた点を挙げる。
 なぜならみんなも多分勘違いしていると思うからである。

 私は、海外通信事業のビジネスモデルが、基本的に「転貸」なので、今回のIRを読んで最初に

「ある程度大きなの帯域量のある回線を追加で仕入れることができたんだな。これでまたケーブルテレビに足りなくなった部分を売って、売上を作っていくんだな。期限が切れてきそうな古くなってきたIRUもあるし。」
 
 と思った。
 
 しかし、違った。良い意味で裏切られた。

⑵ 仕入れて転貸するのビジネスモデル自体が変わる
 今回、オーストラリア最大の通信事業者Telstra(テルストラ)から買ったのは、「海底ケーブルのIRU」である。
 


  ポイントは、↑の図にあるダークファイバー調達という記載。
  
  光ファイバーじゃなくて、ダークファイバー??
  ダークファイバーとは
  ↑リンク先にあるように、ダークファイバーは「光信号の波長やビットレートを利用者が自由に決められる」。
  今回、伝送装置も新たに取得した。
  
  要するに、今回、伝送装置と海底ケーブルによって、ipsは
 「通信容量を自分で作り出せるようになった」
  のである。そして、国内のダークファイバーを大手通信事業者から調達することで、フィリピンに供給することが可能になった。
  ということは、これからは、基本的に「仕入れなくてよい」のである。
  仕入れがなくなると、利益率が上がるのは簡単に理解できるであろう。

⑶ 立場が強くなる 
  ipsは、国際海底ケーブルの取得により通信の生成能力を身につけた。
  これは本当に大きい。
  なぜなら、この生成能力については、今のところフィリピンの大手通信事業者2社(PLDT,GLOBE)しか持っていないからである。
  それがゆえに、今まで大手通信事業者の下っ端みたいな位置づけだったものが、これから価格競争のトリガーを引くことができる事業者として、立場が今より強くなる。 
  ↓の開示の「国際データ通信サービスを自社設備で提供する」には、大きな意味があるのである。

 

4 海底ケーブルの取得額は??
 開示資料によれば、
「連結純資産額の30%を超過する取得価額」とある。

 ipsの直前の連結純資産額は37億なので、その30%以上なら、だいたい11億くらいかなあと思った人もいるかもしれない。
 ただ、この「30%を超過する取得価額」という記載の仕方は、適時開示のルールである。例えば純資産額の50%、70%、90%で取得したときでも、金額が明示できない場合には「30%を超過する取得価額」と記載する。
 取得価額は不明だが、あまり「30%以上」にはこだわらない方がよいかもしれない。
 もちろん30%でもすごいのだが、個人的にはもっとかかっているような気がするからだ。
 

5 これからの戦略
 今のところ、3つの用途が記載されている。
⑴ 大口需要家に対するIRU条件での通信回線のリース

 IRU条件でのとあるので、リースというより、今回取得した海底ケーブルの切り売りみたいなイメージである。
 大口需要家とあるので、かなり大きな事業者だと思う。切り売りして、取得するための投資額を早く回収することを計画している。
 どの位の規模なのかはまだ不明だが、5月15日の決算でガイダンスが出れば、ある程度明らかになると思うので楽しみに待ちたい。

⑵ 法人向けインターネット接続サービスの提供に必要な回線の切り替え
 これはフィリピン国内通信事業にも通じるところである。
 十分な通信容量をもちながら、より高速な通信環境を提供できるようになれば、フィリピン国内通信事業の競争力、売上も伸びてくるであろう。


⑶ ケーブルテレビ事業者向け国際通信回線の切り替え
 回線を切り替えることで、より通信も高速で大容量となる。
 海外通信事業の売上の底上げが期待できる。


6 最後に 
 目まぐるしく変わる通信業界において、また一つipsから、大きな成長を感じる開示がでた。
 企業理念の「OPEN DOOR」が私は好きだが、常に新しいものを開拓する姿勢をひしひしと感じている。
 
 アフターコロナのフィリピンでは、テレワークの増加をはじめ、これまでちゃんと整備されていなかったインターネットの整備を含めて、通信に大きな需要がやってくると予想している。
 
 株価はコロナの影響で一旦激しく落ち込んだが、引き続き応援していきたい。


 

週末ポートフォリオ 【20200507】とまとめ

週末ポートフォリオ 【20200507】とまとめ

★長期
①4390ips
 1171円⇒・・・・⇒1220円⇒1282円⇒1217円⇒1185円⇒1157円⇒1290円⇒1501円⇒1526円⇒1192円⇒1102円⇒745円⇒765円⇒817円⇒795円⇒923円⇒947円⇒877円⇒988円⇒1159円

★中期

なし
  
★高配当
①5857アサヒHD
 2141円⇒・・・・⇒2744円⇒2713円⇒2833円⇒2747円⇒2738円⇒2664円⇒2736円⇒2446円⇒2135円⇒1968円⇒2380円⇒2119円⇒2297円⇒2319円⇒2314円⇒2448円⇒2575円


②2914 JT
 2301円⇒・・・・⇒2415円⇒2414円⇒2318円⇒2316円⇒2301円⇒2276.5円⇒2268.5円⇒2112.5円⇒1957.5円⇒1905円⇒2018円⇒1911円⇒1990円⇒1980.5円⇒2022.5円⇒1981円⇒1970.5円

③9927 ワットマン(←NEW!)
 1650円

④8968 福岡リート
 72500円⇒103600円⇒98300円⇒102900円⇒104500円⇒106900円⇒108000円⇒122800円

⑤8964 フロンティア不動産投資法人
 282100円⇒310000円⇒316000円⇒300500円⇒298200円⇒325000円
 
            
★短期持越し 
なし

値動きは週の終値ごと。


【まとめ】

★長期
4390 ips 
 7日に海底ケーブルIRUを取得したというIRが出て、昨日150円を超える伸び。
海底ケーブルについては今質問中で、別にブログにまとめたい。
 
★中期
なし

★高配当
 ワットマンを新規でちょこちょこ買い。3.5%超えているので高配当でゆっくり持つことにした。出来高少ないので少しずつ買い続ける。

★短期


~週末雑感~
徐々に良い雰囲気になってきましたね。
ipsが大きく跳ねたのは嬉しいですが、リートもひそかに大きく上がってきている。
この調子が続くと嬉しい。


2020年5月1日金曜日

週末ポートフォリオ 【20200501】とまとめ

週末ポートフォリオ 【20200501】とまとめ

★長期
①4390ips
 1171円⇒・・・・⇒1220円⇒1282円⇒1217円⇒1185円⇒1157円⇒1290円⇒1501円⇒1526円⇒1192円⇒1102円⇒745円⇒765円⇒817円⇒795円⇒923円⇒947円⇒877円⇒988円

★中期

なし
  
★高配当
①5857アサヒHD
 2141円⇒・・・・⇒2744円⇒2713円⇒2833円⇒2747円⇒2738円⇒2664円⇒2736円⇒2446円⇒2135円⇒1968円⇒2380円⇒2119円⇒2297円⇒2319円⇒2314円⇒2448円


②2914 JT
 2301円⇒・・・・⇒2415円⇒2414円⇒2318円⇒2316円⇒2301円⇒2276.5円⇒2268.5円⇒2112.5円⇒1957.5円⇒1905円⇒2018円⇒1911円⇒1990円⇒1980.5円⇒2022.5円⇒1981円

③8968 福岡リート
 72500円⇒103600円⇒98300円⇒102900円⇒104500円⇒106900円⇒108000円

④8964 フロンティア不動産投資法人
 282100円⇒310000円⇒316000円⇒300500円⇒298200円
 
            
★短期持越し 
なし

値動きは週の終値ごと。


【まとめ】

★長期
4390 ips 
あとちょっとで1000円だけど最後跳ねかえされる。
本決算15日。

★中期
なし

★高配当

★短期


~週末雑感~
今週もなんだかんだであまり売買無し。
決算、非開示予想が多すぎてチャレンジする気が今回はあまりしなくなっている。

では、よいゴールデンウィークを。