1 はじめに
8月14日、私の長期保有銘柄である4390ipsの1Q決算が発表された。
株価は前回の本決算を受けて大きく上昇した後で調整していて、決算発表前は2084円。
私は、1Qの数字だけみると、3月からのフィリピンのロックダウンの影響で正直悪いかもしれないと不安に思っていた。前年比マイナスからの、1Q通過後に大きく凹んでから2Qに向けて期待で上がっていくというシナリオも考えていた。
ipsを事細かにみている私が不安になるくらいだから、多分みんなも不安だったと思う。なので1Q前に逃げ出した人も一杯いたと思う。
ところが、蓋をあけてみると、国際海底ケーブル抜きでもロックダウンでも前年比大幅プラス。
まあ、株価の動きが思ったとおりにはいかないことはもはや慣れた。
が、個人的には、ここから来年の本決算まではサービスタイム!と捉えている。
決算跨ぎも、フィリピンのロックダウンの影響があろうがなかろうが、今までのようにドキドキしながら決算を迎える必要がない。
これから、成長ドライブとなる「国際海底ケーブル」の売上がプラスアルファで計上されてくることになる。数字を前年比でみていくと会社が大きく伸びているのがおそらく誰でも実感できるからだ。
長期目線で見ている限り、株価の浮き沈みに落ち込んだり浮かれたりする必要がないので、安心してみていられる。
願わくばあんまり激しくではなく、徐々に株価がじりじり上がっていくようなことを望みたい。
というわけで、もはや1Qの分析なんぞしなくてもと思う部分もあるが、これから1Qを細かく見ていきたいと思う。
2 海外通信事業
海外通信事業は、コロナで追い風になっている。
売上が大きく増えたのが大きい。
短期リース契約の単価の下落の影響を受けているが、これは、前にブログで紹介したとおり、国際海底ケーブルで通信の生成能力を手に入れたことにより、今後解決できることになる。
ミンダナオの方はコロナの影響で工事が遅れているが、日本の技術者がフィリピンに今はまだ行けずリモートで指導しているようである。どうしてもスピードに遅れがであるのはやむを得ない。ゆっくり待とう。
そして、注目すべきは↓のBSである。
通信回線使用権仮勘定として、28.4億が計上された。
なんと!投資額は少なくとも28.4億!
ipsの直前の連結純資産額は37億、発表では連結純資産額の30%を超過する取得価額とあったので、投資額は11億くらいかなあと思っていた人も多いと思う。
ところが、28.4億!
実は海底ケーブルはipsの連結純資産額の少なくとも約76%の投資案件だったのだ。
純資産の30%で考えない方がよいといっていたブログはこちら⇒https://towanyan.blogspot.com/2020/05/4390ips.html
さて、海底ケーブルは現在試験中のところまで来たようである。コロナの影響が少しあり遅れていたようだが、そこまで大きな遅れではないようだ。
ipsが大きく投資して、それを早く回収しながらレバレッジをかけて勝負していることが見て取れる。スケールの大きさにワクワクするね。
3 フィリピン国内通信事業
フィリピン国内通信事業は前年比では伸びてはいるものの、1Qはコロナの影響を少しうけているようである。
コロナでの通信事業者による顧客への支払い猶予キャンペーンや工事の遅れが影響した。
ただ、こちらはストックビジネスのようなものなので、あまり心配していない。じわじわ広がってくることを期待している。
4 国内通信事業
1Qの主役は、この国内通信事業である。コールセンターソリューションサービスが堅調に推移している。前年比売上25%増、営利42%増は素晴らしい。
国内通信事業はコロナが追い風になることが分かった。
新規の顧客も獲得できたようである。
通知トラフィックの需要が増えて、売上利益が大きく増加している。嬉しいサプライズである。
なにげにこのセクター、5月の会社予想の数字の4割弱を1Qで既に達成してしまっている。ということは・・・
5 在留フィリピン人関連事業
こちらは、規模縮小に伴い、売上も減っているが、赤字額も減少している。
去年足を引っ張り続けていたので、縮小するのは良い傾向である。
6 医療美容事業
1月2月は順調だったが、ロックダウンで閉院せざるをえず、コロナの影響を一番受ける分野である。
せっかく3番目の病院もオープンしたばかりだが、こればかりはどうしようもない。
1Q黒字達成したことをむしろほめるべきかと思う。4月~6月の2Qは赤字が予想されるが、徐々に回復するのを待つ感じになる。
7 おわりに
今回、コロナウイルスによる大混乱でどうなるかと思われる1Qだったが、本当によく頑張ったと思う。
株価もジェットコースターのように上がったり下がったりするが、会社が成長しているのは疑いない。
ゆっくりと引き続き、応援していきたい。