2020年1月31日金曜日

4390 ips 5Gのビジネスモデル

1 はじめに

1月28日、長期銘柄である4390 ips に年始初めての材料が出た。

     ↓ ↓
当社子会社の InfiniVAN, Inc.が、フィリピンにて、5G に用いる周波数を追加して割り当てられたことのお知らせ 

その日の高値は1350円まであがったが、1月31日現在、まさかの1157円と全戻し状態・・・

いつもの小ネタと違い、今回の周波数の割り当ては個人的にはインパクトが大きいものだった。
それにもかかわらず、この株価全戻しは不満である。

ただ、地合いが今は悪い。本当に悪い。

地合いのせいにしてよいかどうかはわからんが、
今回ipsの5Gのニュースは他の5G銘柄の材料と比べて、とってもスケールが大きい材料である。

今日はこれをかみ砕いて説明してみたい。

2 要するに何が言いたいのか

今回のIRは、直接的には「実務的に5Gに使える周波数を100MHzも取ったぞ!」ということである。

PLDTやGrobeは時価総額5000億以上ある会社だが、そんな会社でも60MHzしかとっていない。
日本では、ドコモとKDDIが割り当てられた周波数を、わずか時価総額140億のipsが取ったということである。




ただし、このIRの重要な部分はここではない。
今回のIRで、ipsがこれからどういうビジネスをしていくかが明らかになったということである。

1 Wifiなどの無線通信(フィックスドワイヤレスアクセス)に参入していきます!
 5Gは、フィリピンではWi-Fiなどの無線タイプで普及していくことが想定されている。ipsは時流にのって、5Gによる無線ブロードバンドサービスに参入していくことを宣言している。

2 5G基地局のシェアリングで儲けていきます!
 ipsは、無線通信に必要な5Gの基地局を色々なところに設置し、これを他の大手通信事業者とシェアリングしていくことで、その使用料という形でお金を取ってビジネスしていくことを考えている。
 通常は消費者を相手としたビジネスに思えるが、ipsは消費者のみならず事業者もビジネスの相手方としてとらえている。

3 ラストワンマイルからの収益も取り込んでいきます!
 ラストワンマイルというのは、拠点と消費者の家を結ぶ回線である。
 

 これからCATV事業者にとっては光ファイバーに切り替えることが急務になっていて、これが出来なければCATV事業者は生き残っていけない時代になる。
 ただ、ipsの5Gのサービスを実現できれば、ipsが5GのサービスをCATVに卸していくことで、ケーブルテレビは顧客に5Gのサービスを提供していくことができる。
 5Gを使って顧客とケーブルテレビを結びつけることで、今まで取れていなかった各家庭までのラストワンマイルからの収益も取っていこうという考えである。

4 携帯電話の業界に入っていきます!
 これが一番驚いた。ipsはフィリピンでソフトバンクのようになろうとしている。ええええええええ!
 
フィリピンの広範な地域をカバーできることが前提になるが、本当に携帯への展開を実現できたら、こんな時価総額じゃとどまらないと思うので、大きく期待したい。

以上、要するに・・・・とつぶやきながらまとめた結果である。

今回のIRの補足資料はとてもよくできている。
分量は多いが、5Gの勉強にもなるので、ホルダーの方は是非一度ゆっくり読んでみてほしい。


引き続き、応援していきたい。