2018年5月19日土曜日

生き残るイナゴになるために


 ツイッターで、「明日、●時●分から、●●銘柄を発表します!」というツイートが流れたら、何を考えるべきでしょうか?

 こう考える人も多いかもしれません。
「あの人は今人気のある当たり屋だ。おそらく発表されたらすぐに上がるだろうから、12時30分ちょっと前から見続けて、発表された瞬間に●●銘柄をチェックして、1秒でも早く、安く●●銘柄を買いたい!」

 これで儲かれば最高ですよね。しかも楽です。頭を使う必要なんて全くなく、とにかく反射神経の勝負になります。

 ところが、大体は急騰して少し経つと、急落が始まるパターンが多いです。そして、イナゴタワーと呼ばれるチャートが出来上がった後に、タワーの上の方で買ってしまった人は、大損の恐怖に耐えきれずにロスカットするケースが多くなります。
 若しくは、しばらく持っておけばと思って持ち越しても、次の日下がっているのをみてやっぱり我慢できなくて切るという方もいらっしゃるかもしれませんね。
 乗り遅れたイナゴ、早く乗れても持ち続けたイナゴは大体が損をする運命にあります。

 さて、ここで生き残るために考えないといけないのは、なぜ、「明日、●時●分から、●●銘柄を発表します!」と発表する必要があるのかです。

 皆さんを儲けさせたいからでしょうか?
 違います。呟いている人は、そのようなことは全く考えていません。
 
 実は発表している人には悩みがあります。

事前に大量に買ったのはよいのだけど、これを自分が売ると、株価が大きく下がってしまって売れない。どうやったら株を売れるのだろうか

 ということです。

 例えば、皆さんも経験があると思いますが、500万円程度のポジションでも、小型株の板だと自分が売ったために価格が大きく下がってしまうので売れないのです。だからといって、指値でいれておくと、それが蓋になって株価が下がってしまうこともあります。

   流動性を超えた株数を持つと誰もが抱える悩みなのですが
 ある程度の出来高がないと、沢山仕込んだ株は売れないのです。

 リバモアの著書でもこういうセリフがありました。
「皆さんは、この株を長く保有しておられるけども、どうにも持て余しておられるでしょう。併せて20万株。この規模だと買い需要を煽らないかぎり売れないし、それでもかなり難しい・・・」

 昔から色んなトレーダーが自分が買った株を売るために「煽る」という行為を使っているわけですね。いつの時代も一緒です。伝説と呼ばれるリバモアだって、買い煽りをたくさんしていました。
 

 「自分が買おうとしている一方で、売ろうとしている人がいる。自分は売りたい人から買わされていないか?」


 生き残るイナゴになるためには、このことを常に考えなければなりません。

 その上で、どうすればよいかを考えることになります。
 例えば、短い時間でも急騰することが分かっているのであれば、極端に保有時間を短くするなど、そこから別の戦略をたてられますね。

 ただ、私の考えでは、いつもザラ場を見ることができない兼業組は、この時点でイナゴトレードは危険が大きく採用できないということになります。